最近では、和室のある賃貸物件はめっきり少なくなりました。
しかし、畳特有の香りやクッション性、夏は涼しく冬は暖かい機能性には根強いファンが多くいます。
ただし、畳はメンテナンスが難しいのがデメリットです。
畳のある賃貸物件の場合、入居時と退去時の畳の状態については注意しなければなりません。
今回は、賃貸物件の畳交換について費用や方法をご紹介します。
賃貸物件で畳の交換費用を負担するのは誰?
借主の使い方が原因で畳にあきらかな破損がある場合は、借主が自己負担で畳を交換しなければなりません。
家具などの引き摺りでできた激しい畳の擦り切れ、タバコの焼け焦げ、飲食物をこぼしてできたシミやにおいなどの汚れがある場合です。
小さなお子さまのいるご家庭では、落書きなどで付いたペンや絵の具などの汚れも借主負担できれいにします。
注意しなければならないのが、畳の経年劣化です。
畳は普通に使っていても、3~4年で日焼けによる傷みが目立ち始め、5~6年経てば表面全体に古さが感じられます。
10年を過ぎれば畳自体の弾力もなくなり、表面が波打ったり、畳と畳の間に隙間が現れたりするようになるのです。
このような状態になったときに、必ずしも貸主側が畳の交換費用を負担してくれるわけではありません。
畳が電球などと同じ生活消耗品と考えられている場合、交換費用は借り手負担です。
多くは賃貸借契約書に「畳の張り替え費用は借主負担」と明記されているので確認しておきましょう。
記載がなくても、入居時に畳の扱いについて事前説明されている場合もあります。
入居時や退去時に畳交換を考える場合は、費用負担や交換方法について必ず管理会社か大家さんに確認するようにしましょう。
貸主が負担してくれる場合でも、借り手が勝手に交換してしまった場合は対象外になってしまいます。
賃貸物件で畳を交換する場合の相場はどれくらい?
畳は、畳床(たたみどこ)・畳表(たたみおもて)・畳縁(たたみべり)でできています。
畳表は私たちが日常生活で触れるいわゆる「ゴザ」の部分で、周囲を覆っているのが畳縁です。
3~4年経過して目立ち始める畳の表面の日焼けは、畳表を裏返してメンテナンスします。
1畳あたり、4,000円程度が相場でしょう。
畳表を新品に替えるのは、概ね6年が目安で相場は5,000円前後です。
10年から15年を経過したら、畳ごと交換します。
最低でも1万円以上かかりますが、さらに古い畳の廃棄費用がプラスされることもある点には注意しておきましょう。